比較文法の中でも多くの人が理解不能になるのが、クジラ構文です。
A is no less B than C is D
今回の記事ではこの違いを説明していきます。
まずはクジラ構文のA is no more B than C is Dから理解していく
私もこれまでに数百人と英語を教えてきたのですが、、ほとんどの人がこの構文の理解を間違えて覚えてしまっています。
まずはわかりやすい no more than から理解していきましょう。
この理解をするためには、下記を理解していく必要があります。
- 要素1 A is more X than Bの比較級の意味
- 要素2 no notの違い
要素1 more than の理解を正確にする
まずは比較級の基本であるA is more X than Bから理解していきしょう。
この文章はAはXの点においてBより量が多いという意味になりますね。
量が多いと言うのは、もう少し正確に言うとXに入る形容詞、(または副詞)の段階を上げると言うイメージです。
veryをつけるのと同じというとわかりやすいですね。
veryの場合は、比較ではないので、主観的に説明する形容詞のレベルを上げているだけです。
具体的な例文で言うと下記のようになります。
He is more energetic on the baseball field than in the class room.
His illness was more serious than the doctor first thought. (英文法解説/江川)
*母音が3語以上入っている場合moreを使います。3語未満の場合は、erをつけるようになっています。
low → lower
high → higher
AとBはどちらかが文章の主役なのか?
比較級の文章において、AとBはどちらが筆者の伝えたいことなのでしょうか。
これを理解できてないとクジラ構文を理解することはできません。
比較において先に出てくる方(A)が、筆者の言いたいことで、
後に出てくるのはただの比較対象として出されているだけです。ですので、着目すべきは先に出てきている方になります。
要素2 no と notの違いを理解する
続いて、クジラ構文を理解する上で重要なno と not の違いを理解していきましょう。
これはクジラ構文と似ている not more than A, no more than Aを理解する上でも役立つので、
理解しておいてください。
まずは文法的な部分から確認していきましょう。
noは形容詞なので、すぐ後ろには名詞がきます。
notは副詞なので、すぐ後ろには名詞以外の要素がくるのです。
よくあるわかりやすい例としてこの二つの例を考えてみましょう。
- I have no money.
- I do not have money.
noの後には、moneyという名詞が来ており、 notの後ろには動詞が来ています。
notはこのように文章を否定で使うことで使うので使い方に離れているでしょう。
ですが、ここで重要なのはこの二つは全く同じ意味になるのでしょうか。
実は、noとnotは微妙に意味が違います。
noはnot anyとなるので、意味が強まります。
どういうことかというと、、anyは、
0を含む任意のどれかを指すので、否定の場合は0の部分が強まり、
「全くない」という強い否定になるのです。
- no ➡︎ not anyと同じなので、notよりも意味が強い
- not ➡︎単なる否定
クジラ構文に戻って考えてみると・・
さて、ここでクジラ構文に取って考えていきましょう。
2, A is no less B than C is D
1つ目の方がわかりやすいので、一つ目の方から考えていきます。
A is no more B than C is Dの理解
まず初めにこの文章を二つの部分にわけてみましょう。
- 1, A is B
- 2, C is D
続いて、この文章を理解する上で重要であるのは、否定文であるということを理解してください。
つまり、A is not B と C is not D を比べている否定文ということです。
続いて重要なのは、more than の部分です。
この部分は(A is not B) (C is not D)の二つの部分を比べてみて、 差がない、つまり同じということを表しています。
ここまでで材料が揃いました。
1の部分が筆者の言いたいことで、2の部分がただの比較に使っている事例であることは先ほどお伝えしましたが、
今回の場合もそうです。
今回の場合は世の中で広がっている当たり前の否定の事実を置いています。
と考えると、
C is Dでないことは当たり前の前提であるのと同じように、
A is Bではない。と考えることができます。
A is no more B than C is D の例文
まずは今回の題名でも使っているクジラ構文から見ていきましょう。
A whale is no more a fish than a horse is.
馬が魚でないのは一目見てわかるのと同様に、クジラも魚ではない。
頭利前の事実である「馬が魚ではない」という否定の事実を引き合いに出して、クジラも魚ではない。ということを出しています。
理解をする上で大事なのは、
このことを理解した上で、どんどん例を見ていきましょう。
(引用: 『現代英文法講義』)
あなたが気が狂ってないのと同様に私も気が狂ってない。
(引用:『表現のための実践ロイヤル英文法』)
メリーゴーランドが危険ではないのと同様に、この乗り物も危険ではない。
(引用:『表現のための実践ロイヤル英文法』)
私のドイツ語はポルトガル語が流暢ではないのと同様に流暢ではない。
(引用:『表現のための実践ロイヤル英文法』)
私が天才ではないのと同様に彼女も天才ではない。
A is no less B than C is Dの理解
A is no more B than C is D がの理解がおわっているのであれば、理解はすぐに終わります。
上述のA is no more B than C is Dが否定文だったのに対して、今回は肯定文になります。
つまり、こうなります!
簡単ですね!
最後に例文を見ていきましょう。
A is no less B than C is D の例文
(引用:『表現のための実践ロイヤル英文法』)
この文章の理解の仕方は、こうなります。
フィクションは創作なので、奇妙なのは当たり前の事実であるということと同様に真実は奇妙である。
(引用:『表現のための実践ロイヤル英文法』)
続いてみてみましょう。
人間が神経質な生き物であるはあたり前の事実であるのと同様に、豚も神経質である。
とこのように理解してください。
今回の場合も同様に、
A is Bの最初の部分が筆者の伝えたかったことを理解しておくとなお理解度が高まります。
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大学受験生用ですが、社会人がみても十分事足ります。
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